社会・経済システム学会 第33回大会


社会・経済システムとデザイン

目次

事務局・大会実行委員会からの連絡

座長・報告者・討論者の方は以下をご確認ください。

ダウンロード

社会・経済システム学会 第33回大会・大会テーマ

「社会・経済システムとデザイン」

大会テーマ趣旨説明文

 科学技術の進展に伴い人類の活動が拡大する一方で、地球規模の環境変動、経済格差や失業の拡大、高齢化や少子化、金融システムの不安定化などの社会・経済システムはさまざまな課題に直面しており、国民国家などを含めてその再設計が必要となっている。社会科学の領域では古くから組織や社会を人工物として捉える考え方がある。そこでは我々の生活世界がどのように構成的にできあがっているかを問い、組織や社会の情報処理やコミュニケーションプロセスに着目し、その視点からどのように組織や社会を人工物としてデザインしていくかという問いかけがなされてきた。

 他方で、これまでインダストリアルデザイン、グラフィックデザインなど商業的な領域での活動が主流であったデザインの領域も、組織やコミュニティ、社会的活動などがデザインの対象となってきており、ユニバーサルデザインやインクルーシブデザイン、オープンデザインなどデザインについての考え方も変容してきている。さらにはこれらの流れを受けて、世界各地で、デザインスクールなどの教育プログラムが展開されてきており、そこでは途上国などのフィールドでの問題解決も指向されている。

 このような状況にあって、社会・経済システムという領域とデザインという領域が交差することでこれからの社会や経済について考えて行くことが期待されている。本学会は過去数年間に、「社会・経済システムのリストラクチャリング」、「復興と再生」、「イノベーションと社会・経済システム」、「グローバリゼーションにおける社会・経済システムの構想」、「持続可能な社会・経済システムと地域総合デザイン」を大会テーマとして取り上げ、活発な議論を積み上げてきた。それらを踏まえ、デザインという考え方や諸活動と社会・経済システムとの関係を深めることは本学会の今後の活動の展開において重要な鍵となると考える。

 本大会では、企業システム、行政、地域、NPOを含む社会・経済システムについて、多様な観点からの理論的、実践的な研究発表と盛んな議論が行われることを期待する。